M101 回転花火銀河(Pinwheel Galaxy) | FSQ85EDP+ASI 294MM Pro

撮影記録

M101(回転花火銀河)は、誰もが一度は撮影したい大銀河のひとつです。
FSQ-85EDP(焦点距離450mm)クラスでここまで大きく写る渦巻銀河は多くありません。
ASI294MM Proとの組み合わせで、周辺銀河を含めてちょうど良く画面に収まるサイズ感になります。

撮影地は光害の影響を受けにくい場所を選びました。
関東近郊の暗い空での撮影記録とも比較すると、空の透明度や処理傾向の違いが分かります。

関東近郊の暗い空を探す際は、[天体写真撮影地(関東近郊)](Dark Sky Shooting Spots) の記事も参考になります。 同じような条件で撮影した [さそり座 アンタレス付近](The area around Antares in the Scorpius) [はくちょう座 網状星雲](Veil Nebula in Cygnus) の記録も比較すると、空の透明度や処理傾向の違いが分かります。

M101周辺に写る銀河

今回の写真では、M101本体のほかにも複数の銀河が写り込んでいます。代表的なものを挙げると:

  • NGC5474(M101の南側)
    不規則銀河で、M101の重力の影響により形が歪んでいると考えられています。小型ながら特徴的な構造を持ち、相互作用銀河として知られています。
  • NGC5477(M101の東側)
    小型の矮小銀河で、淡いながらもM101の伴銀河のひとつ。長時間露光でようやく姿が現れるほど微光ですが、視野内に確かに存在します。
  • NGC5585(M101の北東方向)
    やや離れた位置にある渦巻銀河で、M101銀河群の一員。淡い腕構造が見える場合もあり、広視野撮影ならではの楽しみです。

このように、M101を中心に複数の銀河が同一視野に収まるのは、FSQ85EDP+ASI294MM Proの広い視野ならではの魅力です。銀河群全体を一枚に収めることで、宇宙のスケール感がより強く伝わります。

画像処理について

中心部の白トビをいかに抑えるかが画処理の難所であり、技術の見せどころです。
PixInsight、ステライメージ、Photoshopを組み合わせて処理しましたが、渦巻部のディテール強調と中心部の階調保持の両立は容易ではありませんでした。

画像処理の基礎は [一眼レフ編 画像処理](DSLR Image Processing Techniques)
[フラット撮影](Flat Calibration Frames – Shooting Method and Tips)
の記事で詳しく解説しています。 同じASI294MM Proを使用した[ぎょしゃ座 IC405 まがたま星雲](Flaming Star Nebula)の処理例も参考になります。

今回の撮影データを使い、もう一度最初から処理をやり直してみる価値があると感じています。
次回はナローバンドフィルターを使用し、特にHα成分を強調した炙り出し撮影にも挑戦したいと思います。また、PixInsightのBlurXTerminator(BXT)を併用することで、ディテール強調の精度をさらに高められる可能性があります。

機材構成と撮影条件

今回使用した機材は FSQ85EDP と ASI294MM Pro。
この組み合わせは広い視野と高解像度を両立でき、周辺の銀河も同時に写し込めます。またフルサイズ一眼レフ キャノン6D(HKIR改造)で撮影した他の天体写真 [M45 プレアデス星団](Pleiades / Subaru Cluster) [アンドロメダ銀河 M31](Andromeda Galaxy) の記録も、焦点距離と画角の比較に役立ちます。機材構成の詳細は [デジタル一眼レフのシステム構成](Digital SLR System Configuration) にまとめています。

今後の課題と計画

FSQ85EDP+ASI294MM Proの組み合わせでは、M101周辺の銀河群も同時に写り込みます。
これらを含めて構図を組める点も、このシステムの大きなメリットです。
M101は、再挑戦したい対象のひとつとして今後も撮影計画に入れていきたいと思います。他の銀河撮影記録は [撮影記録カテゴリ一覧](Category: 撮影記録)にまとめていますので、 比較しながら楽しんでいただけます。

まとめ

M101は、FSQ85EDP+ASI294MM Proの組み合わせで最も魅力的に撮影できる銀河のひとつです。
中心部の階調保持と渦巻部のディテール強調の両立は難しいですが、画像処理技術を磨く絶好の題材でもあります。
周辺銀河(NGC5474、NGC5477、NGC5585)を含めた広視野構図は、宇宙の奥行きを感じさせる一枚となりました。

M101の詳細データは NASA(M101の公式データ)、SIMBAD(M101および周辺銀河の天体データ)NED(NASA/IPAC Extragalactic Database)(銀河の詳細データ)などの公式データベースで確認できます。
また、使用機材の仕様は Takahashi(FSQ85EDPの製品情報)ZWO(ASI294MM Proの製品情報)の公式ページが参考になります。
画像処理ソフトについては PixInsight(画像処理ソフトの公式サイト)ステライメージ(画像処理ソフトの公式サイト)Photoshop(画像処理ソフトの公式サイト) の公式サイトに詳しい情報があります。

今後はナローバンド撮影やBXTによるディテール強調を取り入れ、より深い階調表現を目指したいと思います。